ミクロ?マクロの両方の視点を身に着け、現実の経済問題を考えよう(基礎ミクロ経済学?基礎マクロ経済学 眞中今日子准教授)
経済学は、「皆の幸せをできる限り大きくするために、どのように資源を配分したらよいか」を考える学問です。私たちが利用できる資源(資本?労働?エネルギーなど)の量は限られています。そのため、それらをできるだけ効率的に配分することが求められます。
経済学は、その視点の違いから「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」の2つの領域に分かれます。例えば、「消費者と生産者は彼らの幸せをできる限り大きくするためにどのように行動するか」という問題に焦点を当てたのが、ミクロ経済学と呼ばれる領域です。それに対し、「社会全体の経済活動の規模はどのように決まり何によって変化するのか」、「国や政府はそれをどのように管理することができるのか」という問題に焦点を当てたのが、マクロ経済学と呼ばれる領域です。
残念ながら、現実には社会的に望ましい状況が実現している場合はまれです。むしろ何らかの問題が起きているのが常態だと言えるでしょう。それらの問題の原因や対策を考えるために、まずは現実の状況との比較対象になる望ましい状況がどのようなものであるのかを理論的に理解しなければなりません。1年生で学ぶ基礎ミクロ経済学と基礎マクロ経済学では、両方の視点から現実社会の経済問題を捉え理解するために必要な経済学の基礎知識を身に着けます。