新年の御挨拶
元日早々、石川県能登地方を震源とする大地震による甚大な被害に加え、翌日には旅客機と海上保安庁の航空機が衝突、炎上するなど、大きな災害、事故が立て続けに起きました。まずもって、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
昨年は、ロシアによるウクライナ侵攻の出口がみえない中、イスラエルによるパレスチナ?ガザ地区への侵攻と、一昨年に続き世界に暗い影を落とした年でした。
一方で、日本では新型コロナによる規制が緩和され、以前のような生活を取り戻しました。本学においても、これまでと同様に通常授業を実施でき、高等教育機関としての責務を果たすことができました。加えて、岩手県釜石市と包括連携協定を結び、韓国の慶煕大学体育学部と本学スポーツ健康科学部でも新たに協定を結ぶことができました。これは、すべての学部学科の学生が本学の掲げる「実学主義」を「現場」で学ぶことができるとともに、世界に目を向け、ポストコロナ時代に、日本だけでなく、世界で活躍できる人材を育てるために行ったものです。
また、社会学部国際文化ツーリズム学科の学生が、韓国の漢陽大学へ研修に行ったり、逆に漢陽女子大学の学生を本学に受け入れたりするなど、海外の大学との交流を推進することができました。
2021年に「Reborn RKU Vision」を掲げ、「誰一人取り残さない」ためにできることを愚直に取り組んで参りました。
私は、本年3月31日をもって退任いたしますが、「コモンズ」や「ダイバーシティー」に取り組み、さらには「地域から愛される大学」になるために本学が開学以降初めて本気で取り組んできた3年間であったといえるでしょう。
そして、この流れは時代、社会のニーズに応える非常に重要な取り組みであり、2025年に創立60周年を迎える本学にとっての生命線だといえます。
本学はこれまでに刻んできた歴史に満足するのではなく、常にチャレンジの精神を忘れず、これまでの歩みを今後より一層加速させるために、時代、社会のニーズをいち早くキャッチし対応するだけでなく、自ら世界を切り開くことの出来る「新しい流通経済大学」をこれからも目指します。そして、地域社会に必要とされる大学であり、グローバルな大学として世界で活躍いたします。
まだまだ困難な社会状況は続きますが、皆様のご理解を賜ると同時に、ご指導ご鞭撻を頂きながら大学の発展のために誠心誠意取り組んで参りますので、本年も何卒よろしくお願いいたします。
最後になりましたが、年初より胸を痛める震災、事故がありましたので、新年の祝言は控えさせていただきますことをお許しいただきたくお願いいたします。
本年が皆様にとって良い年となりますことを心からご祈念申し上げ、新年のご挨拶に代えさせていただきます。
bet356官网_356bet娱乐场【中国科学院】6年1月2日
流通経済大学
学長 上野 裕一