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法学部で広がる未来の自分の可能性 第7回                                                      「金融取引」って難しそう?金融取引法の世界?

 皆さん、こんにちは!今回で第7回目となりました「法学部で広がる未来の自分の可能性」では、流通経済大学の法学部について多くの方に知っていただくため、法学部の先生方にインタビューを行っています。今回は、「金融取引法」という流通経済大学法学部ならではの科目について、この科目を担当する法律学科の王先生にお話をうかがいました。「金融取引」って難しそうに聞こえるかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか。この科目の学習内容や、実生活との関連性などについてお尋ねしたので、ぜひそのお話をお聞きいただければと思います!



――本日は先生ご担当の「金融取引法」についてお話をお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
:こちらこそ、よろしくお願いします。

――単刀直入ですが、「金融取引法」はどのような科目で、どんなことを勉強しているのですか。
:「民法」や「刑法」と異なり、「金融取引法」という名前の法律(単行法)はありませんから、この科目の学習内容はたしかに少し分かりづらいかもしれませんね。簡単にいうと、この科目は、その名称のとおり、「金融取引」をめぐる法規制を学ぶものです。

――「金融取引」をめぐる法規制ということですが、具体的にはどのような法律があるのでしょうか?
:この科目で扱う法律としては、名前だけあげると、銀行法、信託法、金融サービス提供法、金融商品取引法、各種業法などがあります。また、この科目で取り扱う制度についていうと、民法の財産法部分の知識がその礎となりますので、民法の基礎を固めることはやはり大事ですね。さらに、「取引」とのことですから、商法も関係してきます。

――ちょっと待ってください。「金融取引」と聞くと、金融業界の専門家のためのものであって、私たち一般の人間とは関係がないようにも思えるのですが、その点はどうなんでしょうか?
:一般の方の生活とも大いに関係があると思いますよ。アルバイトの給料やご両親からの仕送りは、銀行振込で多くの方のところに届いているのではないでしょうか。それは為替取引という立派な金融取引ですので、本科目の守備範囲に入りますよ。

――銀行振込が金融取引の一種だったとは…今まで意識していませんでした。
:そういう人も多いかもしれませんね。そもそも、振込の話以前に、銀行等で口座を開設してお金を預け入れること自体も、受信取引という金融取引の一種なんです。ということで、皆さんはすでに金融取引の当事者なんですよ。

――そういうことなんですね。ですが、給料や仕送りは多くの場合きちんと届いていますし、多くの方は銀行ともうまく付き合っているでしょうから、別に専門的な知識を勉強しなくても問題ないようにも思うのですが…
:今のところはそうかもしれませんね。ですが、将来皆さんが社会人としての経験を積んでいけば、財産の管理?増殖を図り、より豊かな生活を営むため、様々な金融制度を利用し、多くの金融取引を行うことになるのではないでしょうか。

――それは確かにそうですね。
:そしてお金に余裕が出てきたら、株式、社債、暗号資産、投資信託といった金融商品を購入して、資産運用をすることだってあるでしょう。また、起業するなら企業ローン、マイホームを購入するなら住宅ローンを検討することになるのではないでしょうか。

――将来のことまで考えると、自分にも関係するような取引はたくさんあるかもしれません。
:そうだとすると、これらの金融取引を行うときに、その制度の仕組みを知らなかったり、その運営側と私たち利用者との権利義務等々について分からないままでいいのでしょうか?危ないとは感じませんか?もちろん、危ないと感じるならば、これらの制度を利用しなければよいのかもしれませんが、超低金利のこのご時世では、それは超のつくほど勿体ないことですよ。

――それはその通りだと思います。実は、わたしのことなのですが、すでに新NISAをやっているんです。今はまだあまりお金がないので、積み立てのほうでコツコツと…
:なんだ!さっきの「社会人として経験を積めば」という話は失礼しました。新NISAの積立投資枠ということは、投資信託ですね。すでに金融取引をたくさん行っているじゃないですか(笑)。「金融取引法」を学ばなくてはいけませんね…!

――そうですね。「金融取引法」では、私たちが経済生活をおくる上で必要不可欠な知識を勉強することになるということがよくわかりました。王先生、今日はありがとうございました。
:こちらこそありがとうございました。ぜひ金融取引法を勉強してみてくださいね。


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